質屋カル・パルソン

下記、音声プレイヤーを再生すると、ショートラジオドラマ「質屋カル・パルソン」をお聴きいただくことができます。

 

 

作者のことば

本作は、15分ラジオドラマとして制作した寓話的ブラックファンタジーです。<

舞台は満月の七日の日だけ営業する「質屋カル・パルソン」。
店主アージが扱うのは金品ではなく「人生」。
客は自らのへその緒と人生を担保に、別の人生を借りることができます。
期限内に返却すれば利息は不要、しかし延滞すれば命の時間が指数関数的に差し引かれていくという仕組みです。

物語は三人の欲望型人間を通して展開します。

  • 金で幸福を買おうとする女性
  • 美貌を求める女性
  • 理想の妻を望む男性
彼らは人生を交換しても、結局は同じ欲望の構造の中に戻ってしまいます。
そこへ現れるのが、唯一リストにない子供・名屋メイ。
彼女は不治の病から、自らの幸福ではなく、「誰かのためになる死に方」という願いを持っています。
欲望を選別する装置だった質屋は、彼女の願いによって機能不全を起こします。
店主アージの正体は本作では表していませんが、実は死神。
彼は欲望によって浪費された人間の命の時間を回収する役目を担っていますが、メイの存在によって初めて「救済」という選択をします。

本作のテーマは

「人は人生を取り替えても、欲望からは逃げられない。」

しかし同時に

「欲望を超えた願いだけが世界を変える」

という希望も描いています。
ブラックコメディとしての笑いと、寓話としての哲学性を両立させたラジオドラマ作品となることを意図しました。
「質屋カル・パルソン」の名称は、インドのヒンディー語をヒントにしています。カルパルソン=昨日明日一昨日明後日、つまり、今日は明日の昨日。昨日は明日になれば一昨日。アージとは今日という意味で、この作品の要になっています。そして、名屋メイ→ナヤとは→ヒンディー語で「新しい」メイ→日本語で「命」つまり、名屋メイは「新しい命」という設定で、物語の中で、アージが名屋メイに与えた新しい命。ちなみに相本、河原、富田は「あいも変わらず、とんだアホだ」を言葉遊びにしました。

本作はシリーズ物として、アージを主人公に異色なキャラを設定した作品を制作していく予定です。

質屋カル・パルソン

満月の七日の日だけ開く質屋「カル・パルソン」。
店主アージは、へその緒を担保に人生を貸す。

欲望で人生を選び直す人々は同じ過ちを繰り返すが、唯一の子ども名屋メイだけが他者の幸福を望む。死神が営む質屋で命の価値を問う寓話的ブラックコメディ。

スタッフ

  • 原作・構成:野岐昇成
  • 出演:
    アージ / タカオスズキ
    相本 / オオタモナミ
    河原 / 塚本カイコ
    富田 / ノッキー
    名屋メイ / 塚本カイコ
  • 音楽:nokky
  • 録音編集:Studio Works

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